すいません、ビニールありますか。

常ならぬ日々のこと。見聞きしたあれやこれやについて。平成生まれ。男性。東京都在住。フリーアルバイター。やや乱視ぎみ。

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 しかし満員電車には慣れない。

 そろそろ二か月が経とうとしているが、日々重たいバッグと溜息と吹き出る汗と、常備ワンセットの通勤である。

 やっとこさ目的地に到着し、突き飛ばされるようにして出てきたばかりのドアを振り返りながら思うことは、なにかがおかしい気がするなあというぼんやりした感想。

 近道発見とばかりに脇へ飛びこんで、ぬかるみやくさっぱのなかを嬉々としてずんずん歩いていたつもりなのに、どういうわけかまた元の開けた道の前に出てしまってぼうぜんと立ち尽くしている。看板。列の最後尾はこちらでーす。そんな感じ。

 二か月近く設けたニート期間、散歩と読書漬けのほとんどファンタジーな生活は、ごちゃごちゃしたおなじみの日々のまえでは屁の役にも立たないどころか、むしろ腹痛をもよおさせる始末。おまけにお金もすっからかん。三日前から財布の中身は何度ひっくり返しても154円である。

 というわけで『もし自分の人生がドラマだったら』の第二章が幕を開けた。序破急の破。不穏さ。山、あるいは谷。

 明日も四時半にアラームが鳴る。寝る。起こされるまで眠る。