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すいません、ビニールありますか。

常ならぬ日々のこと。見聞きしたあれやこれやについて。平成生まれ。男性。東京都在住。フリーアルバイター。やや乱視ぎみ。

心中

目を覚ますと、アルストロメリアの白い花が一つ落ちてテーブルの上に砕けていた。

花瓶を洗い、水を替え、茎を切り戻しても、ぐったりしたまま依然として元気がない。だが残るいくつかの花にはいまだ頭を天にもたげ朗らかにほころんでいるものがある。

私には分からない。

この花はまだ生きているのか、それとも死んでいるのか。すべての花びらが地に落ちたとき、ようやく死んだと見なすのか。もしくは一事が万事、すでに死んでいると見なすのか。

切り花の死はどこにあるのか。人の手で大地から切り離された瞬間に、つまり私が花屋の店先で購入したときにはすでに死んでいるのか。それとも花瓶の中で色を失い、水気がなくなったときに死ぬのか。あるいは今回のように、一つの花に死が訪れたとき、葉も茎も全体として死んだと考えるべきなのか。

私には分からない。分からないことばかりだ。頭が重い。どうも疲れている。